騎射
騎射「キシャ」と読みます。
馬に乗って弓を射つ事。一般には「流鏑馬(やぶさめ)」とよばれるものですね。
正確には「流鏑馬」は神事における一種目なので、その行為自体をさす呼び名ではないんです。
ちなみに「騎射三ツ物」といえば「流鏑馬、笠懸、犬追物」。
歴史の授業に出てきた気がします。
どんな風に射つのか、といえば
こんな感じ
かっこいいですよね。
気づく方もいるとはおもいますが、騎射の最大の難点であり、特徴、といえば
手放しで馬に乗る
んですね。
流鏑馬の場合は流派などにより多少の違いはありますが、直線200mほどの間に3回矢を放ちます。
スタート時こそ矢をセットした状態で走り出すので、手綱を持っておくことはできますが、一射した後は次に射つための矢を弓に番える作業(射つ前に弓にセットすること)があり、結構忙しくなるので手綱を持つことはできないんです。
怖くないんですか?
とよく聞かれます。
もちろん
怖いです!
あくまでも個人の見解ですが、馬を知れば知るほど怖いです。
が、流鏑馬の場合、馬のコースが決まっていて、「行くぜモード」になっている馬は
だいたい
いや
ほぼほぼ
まっすぐ行ってくれます。
そんな不安に打ち勝って行う「流鏑馬」機会があったら見てみてくださいね。
騎馬兵
日本の騎馬兵について、歴史家ではないので専門的なことは言えないですが、
ゲームや映画などに登場するような
「騎馬隊」
というものは存在しないというのが現在の通説であるというのは知っています。
でも僕もそうでしたが
馬に乗った人は強い
気がしますよね、なんとなく。
でも自分でやって見た結論としては
そんな強くはないのかな
というのが率直な感想です。
馬に乗るメリット
それは
スピード
と
高さ
と
それらから来る迫力
かなと思います。
でも逆に言えば
止まってれば
槍など長モノを装備している武者にとっては
いい標的です。
仮に走っていても薙刀や長巻などで馬の脚を払われた場合
落馬(痛いです。1・5mの高さの走っている原付から落ちたと思ってもらえれば感覚は近いですね。)
それによるダメージによって産まれる隙に
敵の手中におちるでしょう。
ましてや
馬に乗った経験のある方はわかると思いますが
馬は両手を離すと細かい取り回しは効きません。
流鏑馬で両手放しになることはありますが
流鏑馬の場合、ロープなどで走路が確保されている状態に限ります。
もちろん全く不可能と言い切ることはできませんが
ものすごい高等技術であるということに変わりはないですねー
職人 鞍師
馬に乗るにあたって重要なのが
馬に装着し人の体重を預ける
「鞍」
日本の古くからある鞍を
「和鞍」
といいます
そんな和鞍を作る職人である
「鞍師」
は現代は途絶えてしまったらしい
「鞍師三代」
という言葉があり
鞍師は当人一代のものではなく
当人より孫の代まで継承されて立派な鞍師ということらしい
というのも
鞍を作る上で大事になる
前輪 後輪
というアーチ型の部材は
人の体重がダイレクトにかかるため
強度が必要になる
(現に僕が撮影などで使っていた鞍はその部分が割れて使い物にならなくなりました)
強い強度を保つため素材の木材は単純に木をその型にカットするわけではなく
アーチ型に曲げて育てるということだ
なので
鞍師三代。
じいちゃんが植えた木を
その子
さらに孫が育て
部材に仕上げる
つくづく日本の職人はすごい
歩兵戦
歴史好きなので映画などの合戦シーンには心が躍りますよね
実際に撮影に向かう時も合戦シーンになると大変な反面とても楽しい
でも
見ても
参加しても
なんか違うんですよね
何かなってよくよく考えてみると
「戦い方」なんですよね
というのも
合戦は
個対個
ではなく
集対集
個人個人の戦闘力よりも
いかにみんなで固まって押し切れるか
ということにつきると思うんです
合戦は陣取り
逃しあい
であって
殺し合い
が最終的な目的ではないんですよね
どうしても作品的にそこを描くのは難しい上
時間もかかってしまうので
個体個
映像的には各武将の奮戦カット
に終始してしまう
映像の経験的にいくと
バックグラウンドでの乱戦をやって終わり
しっかり陣形組んで
陣同士の押し合いや陣が崩れて四散する様子などが俯瞰して表現されるものは皆無ですよね
そのあたりはやはりアニメや漫画のほうが表現されてますね
いつかそういう作品に出会いたいなあ
あ、海外ですが「300(スリーハンドレッド)」の歩兵の押し合いのシーンは素晴らしいなと思いました。